福王子神社 ~右京区~

ここ福王子神社に訪れたのは2015年の真夏の盛り
心優しい宮司さんと出逢うことが出来ました
時間を割いて通常は立ち入ることのできない本殿前で参拝させていただけました

狛犬さま

台座裏に 「寛永21年 仁和寺鎮守 福王子宮」 と墨書があります



福王子神社は仁和寺と深いつながりを持っています。
第58代光孝天皇の皇后班子女王を祭神として奉祀しています。
班子女王は平安京を造営した第50代桓武天皇の皇孫にあたります。また、仁和4年(888年)仁和寺を創建された第59代宇田天皇の母君です。
光孝天皇の御歌
『君がため 春の野に出でて若菜摘む わが衣手に雪は降りつつ』
昌泰3年(900年)に亡くなられます。
その陵墓であったこの地に神社が建てられたのだそうです。
その後も歴代の仁和寺法親王の御崇敬を受け、仁和寺の鎮守として祀られてきました。
当時の社殿は応仁の乱で焼失してしまいました。
現在の社殿は、江戸時代初期 寛永21年(1644年)徳川3代将軍家光公の寄進を受け、仁和寺の宮、覚深法親王により五重塔や仁王門など仁和寺の堂塔伽藍と共に再建されました。
古くからの深い繋がりから今でも、10月の大祭の御神輿巡行の時には仁和寺に参内して御幣を受ける儀式が執り行われています。
本殿、拝殿の屋根は椹葺き


椹の板を葺いた珍しい木賊葺(とくさぶき)に2000年の大改修で修復されました。
椹の木 長さ39cm 厚さ6mm 幅9cm~12cm
蟇股の彫刻






社務所内でのお話

宮司さんが社務所の中まで招いてくださり、様々なお話をしてくださいました。
鳴滝砥石の扁額

以前は拝殿の正面に掲げられていた鳴滝砥石の扁額。日本最大の砥石です。
表面には御室仁和寺の浦上隆應第37代門跡が書かれた「遍照」という文字が彫られています。「広く隅々にまで光をあて照らす」という意味です。大正甲子の年(大正13年)と彫り込まれています。

さざれ石

本殿と夫荒社との間に「さざれ石」が祀られています。これは山越にある「君が代」のさざれ石のひとつを移してきたものと伝えられているそうです。
夫荒社

この奥に夫荒社があります。
古の昔、真夏に氷室から御所へ氷を運ぶ役夫が行き倒れたのだそうです。そりゃそうです、京都の真夏はやばい・・・
その方々の霊を鎮めるためにお祀りしたお社です
宮司様、本当にありがとうございました。
参詣に訪れただけではわからないことがたくさんありました。
心から御礼申し上げます


所在地:京都府 京都市 右京区 宇多野福王子町52-6
家族や友人、愛する全ての人々に幸せが訪れますように。
健康で過ごすことができますように・・・

≪2015.8 2度目の京都 やっぱり京都はいいなぁ~


ご訪問、ありがとうございました











